プッチーニ《マノン・レスコー》ハイライト
若きプッチーニの3作目のオペラ、意図せず恋人を翻弄してしまう美女マノンと恋人デ・グリューの人生を描いた意欲作をお届けしました。その後に作曲される傑作《ラ・ボエーム》《蝶々夫人》などの片鱗が見える美しいメロディと、複雑な和声、急展開する音楽で惹きつけます。メインの二人の歌手、マノン役の遠藤紗千、デ・グリュー役の松岡幸汰はどこまでも輝かしく悲劇的で、パワフルな歌唱が大迫力~!1曲ごとに火花が炸裂しそうな刺激的な美しさでした。複雑なオーケストラをピアノ1台で表現するピアニスト松岡なぎさは、これも美しい「間奏曲」をダイナミックにソロで演奏、また安定した流れで音楽の屋台骨を支えました。オペラの作曲当時は大流行していた原作の長編小説が、オペラ化にあたり省略されて分かりにくい物語と、音楽的聴きどころを、ナビゲーターの森口賢二が分かりやすく解説しました。と共に、海軍司令官役としても登場し、デ・グリューの感情が爆発するシーンでは重厚感を添えてくれました。ご来場下さいました皆様、ありがとうございました。
【出演】
マノン・レスコー 遠藤紗千 Manon Lescaut : Sachi ENDO - Soprano
デ・グリュー 松岡幸汰 Des Grieux : Kota MATSUOKA - Tenor
ナビゲーター/海軍司令官 森口賢二 Navigator/Comandante : Kenji MORIGUCHI - Baritone
ピアノ 松岡なぎさ Nagisa MATSUOKA - Pianist
【プログラム】
G.プッチーニ作曲《マノン・レスコー》ハイライト》より
(演奏会形式・原語上演字幕付)
第1幕 見たこともない美人(T)
第2幕 この柔らなレースの中に(S) あなたなのね、愛しい人(S/T)
第3幕 そう、僕は狂ってる(T/Br)
第4幕 一人寂しく捨てられて(S)あなたの愛しい腕の中で(S/T) ほか